雑木の庭づくり 雑木の庭の剪定の考え方
こんにちは。
幹制作所 代表の井村幹仁です。
幹制作所では雑木の庭づくりを中心に作庭活動をしております。
そこで今回は雑木の庭づくりをした後のメンテナンスである剪定管理についてです。これからのお話はあくまで私、幹制作所の考え方ですのであしからず。
ではまず、樹木の簡単なメカニズムについて。
とても重要なことですのでメモの準備を。
・根によって土壌から水や養分を吸収し葉に送られる
・葉で作られた光合成産物を根など樹木の各部位へ送る
・光合成の場である葉を増やす
つまり、
重要なのは葉で作られる光合成産物と根から吸収される水と養分。
そのうち人間がコントロールできるのは地上に出ている枝葉。(土の中は管理できない、しにくい)
とても簡単に言うと成長のコントロールをするには「葉」を減らすことにあるのです。
問題はその「葉」の減らし方です。樹木は葉を多くつけようとします。枝を切った後に葉っぱが出てくるのは、樹木が切られた葉を元に戻そうとエネルギーを使います。多く切り過ぎると樹木はエネルギーを使い過ぎて疲れて弱ります。少なすぎると葉が減らないのでどんどんとエネルギーが溜まって大きくなります。この良い加減が難しく腕の見せ所ではないでしょうか。
さて上記の剪定のメカニズムは樹木全般に当てはまることですが、今回は雑木の庭づくりの剪定方法ですのでここからが本題です。
雑木というのは山に生える大きな樹木がほとんどとなります。つまり庭木とされるものより断然成長が早く、再生能力も勝ります。(樹種によります)また雑木の庭づくりの見せ所は枝葉が風になびく心地の良い庭づくりです。その美観を崩してはせっかく作った雑木の庭も見れたものではなくなってしまいます。
ではどうすればよいでしょうか。
それは樹木の特性を上手く利用します。
先ほども書いた通り雑木の庭づくり枝葉が風に揺れるは繊細な庭です。なので、枝の先端をむやみに切り落とす「堅い剪定」は絶対避けなければなりません!!これは絶対!
なるべく枝の付け根や枝の分かれ目など「どこを切ったが一見分からない」剪定が雑木庭づくりの良い剪定です。
そして先ほど書いた通り雑木は成長や再生能力が速い樹木が多いです。つまり切り取った後の「小芽(幹から新しく出る赤ちゃんの芽)」を大事に育てるのです。
・①大きくなった枝を幹の付け根から切り取る
・②切り取った後しばらくするとそこから「小芽」が出る
・③その「小芽」を成長させ新たね枝として育て主要な枝にす
・①に戻る
すごく簡単に言うと雑木の庭づくり剪定管理はこのサイクルです。
これが幹制作所の「美観をそのままに成長を抑える雑木の庭づくりの剪定方法」です!!
剪定の度に「今年切る枝」「来年切る枝」「来年主要になるだろう枝」「数年後に主要になるだろう枝」を毎回考え想像し剪定するのです。
ただ切っているのではありません。(笑)
子の剪定方法はとても重要なサイクルです。尚且つ、ここに加わる要素は樹木を一本一本で見ないこと!
分かり易く言うと、山や雑木林で木を一本で見て「わ~きれい!」とは言ってないはずです!景色全体をみて「わ~きれい!」と言っているはずです!!!
つまり雑木の庭づくりの剪定管理は「庭全体を見て、組み合わせを考え、数年後までを見越し、枝を切る」ということです。
庭づくりは制作した時が「MAX」ではありません。庭づくりとは年々成長していき、どんどん馴染んで味が出て良くなっていくものです!
皆さんも一緒にお庭を育てて行きましょうう(^^♪
以上、雑木の庭づくり 雑木の庭の剪定の考え方 でした。
ではまた次回♪
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